インビジブル・ゲスト 悪魔の証明 / これはもう、してやられましたね!

インビジブル・ゲスト  悪魔の証明 (2016 スペイン)
Contratiempo / The Invisible Guest
監督:オリオル・パウロ

 

あらすじ:無罪になる方法を話し合います。

新進気鋭の実業家ドリア(マリオ・カサス)は、愛人殺害の容疑で起訴され裁判を3時間後に控えていた。
無実を主張するも圧倒的不利な状況にあるドリアに対し、敏腕弁護人グッドマンは彼を無罪にできると言うが……。

 

原題の『Contratiempo』はスペイン語で不慮の災難とか偶発事故とかいう意味だそう。これすごくいいタイトルだと思うんですよね。ほらよく「とんだ目に遭う」とか言うじゃないですか、あれです。
英題に倣って邦題もインビジブル・ゲストになってますけど、わたし的には原題のほうがブラックユーモアを感じるのでセンスがいいなと思いました。上質なミステリーですがラストは間違いなく笑わせにきてますよこれ。ちゃっちゃらー、みたいな。

ちなみに邦題にある「悪魔の証明」はこれまた秀逸極まりないですね。有るということを証明するには証拠や事例をあげれば済むけれど、無いということを証明するには想定されること全てをつぶさなければならないというね、証明の困難さを表す表現です。
で、ドリアとグッドマンは裁判までの3時間で見事「悪魔の証明」をやってのけることができるのか?!ってなるんですが、はたして。

 

ほぼタイトルのことしか書いていませんが、実はタイトル特に原題というのは映画を考察したり楽しむうえで非常に重要なものだとわたしは思っていて、「この映画何が言いたいの、どういう意味なの」となったときに原題を見て「ああ、そういうことか!」とポンとひざを叩くこともあるわけです。
悲しいかな、妙な副題がついたりして邦題で損してる海外映画も多いので、どうせ観るなら原題はチェックしておいたほうがいいかなっと。まあそれはともかく本作はネタバレ厳禁・予習なしで観ることをおすすめします。予告編は見てもだいじょうぶ。

実はこれ何年も前に鑑賞済みなんですが、今年韓国版リメイクが出ると知って改めて観なおしました。ソ・ジソプ!映画でみるの久しぶりのソ・ジソプとあって今から楽しみです。こういうの韓国も上手いからなあ、タイトルは자백(自白)。いいねえ。
邦題は言わずもがなです、もうほんとにやめてほしい。ちなみにイタリア版リメイクはオリジナルをほぼ忠実に再現しています。

 

 


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